こちらは、ドリブンギアの製作における技術提案事例です。強度を出すために、焼き入れ工程が必要だったところを、材質変更することで焼き入れ工程を廃止し、コストダウンを実現しました。
Before 焼き入れにより強度を確保
こちらの事例における製品について、従来工法は部品強度が必要なことから、S45C材での加工後に焼き入れをして強度を出していました。しかし、製品重量(300g)があることで熱処理のコストに課題がありました。そこでお客様より、材質を変更することで部品強度を高め、熱処理廃止ができないかというご相談を受けました。
After “780ハイテン材”への材質変更により熱処理廃止で40%コストダウン
従来のS45C材+焼き入れ工程から、“780ハイテン材”+精密せん断加工への工法転換を提案しました。“780ハイテン材”は従来の材料と比較して硬度が高いため、焼き入れをする事なく仕様強度を満たすことができます。しかし、材料硬度の高さからギヤ歯の精密せん断加工が困難になることが課題でした。そこで、当社ではトライ&エラーを繰り返し、最適な条件を掴むことで“780ハイテン材”のギヤ歯加工を実現しました。“780ハイテン材”+精密せん断加工へ工法転換することにより、従来の加工ではプレス~焼き入れまで計3日かかっていた製品を、数時間で製造することが可能となり、効果として40%コストダウンを実現いたしました。
当社では、“780ハイテン材”のような難加工素材でも、せん断面を確保可能な技術・ノウハウがあり、併せて焼き入れを工程を廃止できたことで、製造のリードタイム短縮、コストダウンにつなげることが可能です。
他にも当社では、複数部品の一体化加工、ファインブランキングの一般プレス加工化によるリードタイム短縮、コスト削減をの実績がございます。部品強度向上のためのハイテン材採用など、工法転換によるコストダウンなら当社までお問い合わせください。